co_読書の最近のブログ記事

ポプラ社の第1回ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作ということで、前回に引き続き若い作家の本を読んでみた。
うーーむ。賛否両論あったというだけに、ちょいクセがありますね。
三段跳びをするのに、42.195kmの助走をしたという感じ。
映画「ディアハンター」に似た演出で、後半のために前半の甘い菓子を食べなくてはいけない。
この作品では、阪神大震災が裏に隠れている。
あれは、生と死を率直にミツメルことを忘れてしまった現代人に対する警鐘だったのだろうか。
我々は普段、あまりにも多くの死を単純に見過ごしている。
些細なもの、小さきもののたくさんの犠牲の上にこの生活は成り立っている。
だから感覚が麻痺してしまったのかな。
せっかく産まれてきた命に対しても、真正面から捉えることができず、
気に入らないという理由で粗末に扱ってしまう現代人が多い。
自分自身の「生」でさえ、見据えること出来なくなっているのだから。。。
にしても・・・ 前半のけだるさは何だろうか。楽しめる人には楽しめる。
けど、むやみに奇抜をてらった過剰演出がテンポよく散りばめられ、
これって必要なことなの?って何度も首をかしげるし、まるで漫画だ。
そのおかげで後半の盛り上がりがあるのだけど・・・
私に心の余裕がない証しだろうか。。。ちょっと辛かったです。

ポプラ社の新芥川賞作家ということで、青春物を読んでみた。
想像していた青春コメディとは違ったのね。
「青春デンデケデケデケ」みたいな、あんな感じではなかった。
でもこれはこれで、ライト感覚というか若手の感覚で新鮮さがあった。
中学生達が主人公なので、とーても無邪気すぎるのね。
スプライトを期待してたらラムネだった、みたいな感じ。
小学生が抜けきらない連中の青春。ふざけていても、邪気がないので可愛い。
少女の立ち位置が可愛くて、中学時代にこんな女友達がいたら淡くていいよなーと思う。
自分が中学の頃は、もっとマセてたね。女子を雌としてきっちり意識しまくってた。
もっとふんだんにエロかったです。
この小説の美点はずばり「表紙」だと思う。
「沖で待つ」は相当な手応えを感じたのに、唯一の不満が装飾だった。
あの表紙の絵は全然ダメだと思う。中身読んでねーな、と。
が、この「ギブソン」は違う。この表紙の女の子。
これがそのまま本の中で踊っている感じがするのです。凄いことだ。
これも共鳴現象だな。良い行いは良い縁を導くというものか。

こんな手応えを久しく感じたことはなかった。
この絲山さんはいっきに好きな作家となった。
「勤労感謝の日」での語り口はビビットに刺激する。たまんない。この感じいい。
かと思えば、表題「沖で待つ」の実直さ。とても素敵だ。
「異性の親友」ってありえないと思っている。血の通った人間のすることじゃないなと。
相手のフェロモンを受け止める方が、礼節だと考えるたちなので。
なので、この作品にあるような男女関係は、とても新鮮だったし、
いやはや、十二分に覚えがあって、納得して共感共鳴してしまうのだ。
確かに、「異性の戦友」はありなのだ。
あの時分の、あの瞬間の、あの空気を一緒に味わって、
なんとか生き延びてきた経験があるのなら、その戦友は男女という枠を軽く超えてしまっている。
最後の数行が好きで、読み返してはじんわりと胸にくるものがありました。
新入社員の、あの漠然とした不安を、誰にも解かってもらえなくてもいい、
いまだ覚えていてくれる友さえいれば・・・
わかるなー、この感覚。。。泣けてきます (∋_∈)

これは昨年暮れに読んだエッセイ。
なんで今頃かといえば、本日の阪神大震災と関連しているから。
このエッセイは著者の書斎に存在する「生きもの」について。
宮本 輝氏が大好物な私なので、共鳴、共感、作家の舞台裏が知れて、
とても楽しく読ませていただきました。
でも氏の作品に接していない人だとつまらないものかも。。。
一番最後のエッセイで、この本が成立する意味が解ります。
震災が氏を巻き込むからです。
遠い地での出来事でしたが、男となると、男であれば、
どんな状況下であっても背負わなければならない
日常という荷物があるのだな、と痛感しました。
どうであれ、止まって待っていてはくれない。
男ってそういう時間や社会の上で生きているのだな、と。

読書も好きだったものの、社会人になってからは専門書ばかり読んできた。
今だってそう。実用書やら自己啓発書やらに埋もれている。
少し文化や文明から離れすぎた気もして、反省しているのね。
で、今年からは積極的に「本」を愛そうと思うところです。
で、年末図書館で思いきって一番分厚い本を手に取りました。
ブレイブ・ストーリー。
宮部みゆきをまだ読んだことがないのと、
上下とも700P近い分厚さなので中途半端できないのと、
でもアニメの原作なのだからさらりといけるのではと、そんなところで。
が、この選択が大きな失敗でした。
↓以後、宮部みゆきファンは読まないこと。
この作者のノリに付いていけない・・・
なんてったって、冗長につぐ冗長、と感じてしまう。
ほとばしるアイデアを全て書き込んでいるかのようで
(この人、書いた後ほんとうに読み返しているのだろうかと思うぐらい)、
確かに観察力や発想の豊かさが村上龍のように優れた人なんだろうな。
才能は認めるのだが、付き合いきれなくなって飽きてしまいました。
自分が短気な向きだから?なのかな?
構成は良く出来ていて、ゲームのRPGの世界もどきに主人公が迷い込み、
そこでは現実の人間社会をそっくり反映した人種差別・宗教差別・権力闘争が渦巻いている。
日本の都会っ子がいきなり世界の紛争地域を旅している様相です。
とっても面白いのだが、RPGの体型を強く意識していて、
つまりどこへ行くにも、町中の人々に聞いて回るような、
ヒントを拾い集めながらコマを進めるような、じれったいのです。
本ストーリーがちっとも進まない。過剰な情報に埋もれ過ぎてしまいます。
それで最初の300Pまではきちんと読んでいたのでしたが、
埒が明かないと思い、後半は全てセリフだけ拾い読みしました。
それで話が分かってしまうところもすごいのだけど、そんな読書も初めてです。
下巻を読むかというと・・・DVDだな。結末が気になるのでそれで済まそう。
結局、最初の読書は松たか子の力を借りることになりました。なんだぁ!?


最近のコメント
syubobo on 可能性大: コメ有り難う御座いま
mamma on 可能性大: そうですよねー (^
hideakifuji on 可能性大: ラッキーな様子…ヤン
YanHumor on 4月撮影分 その4: 僕は自分のプロダクト
YanHumor on 4月撮影分 その4: その犠牲のおかげで得
john on 3000枚かぁ・・・: It sounds
YanHumor on 雪の日の水鳥神社: たぶん、アングルいじ
hideakifuji on 雪の日の水鳥神社: なんか保守的なフォト
YanHumor on フォトコン6月分: ありがとうございます